【背景】
岩手県紫波町は南部杜氏発祥の地として知られる”酒のまち”。
「はじまりの学校」は町全体をひとつの醸造場と捉えて、新たな酒文化を醸していくプロジェクトの拠点となる廃校となった小学校を舞台に、整備して拠点化するプロジェクトです。
「はじまりの学校」の最終形は①複数種の醸造所、②販売・飲食、③酒造りと絡めた宿泊となる予定です。
紫波町町有財産活用事業(旧水分小学校)による一期工事は、既存教室を酒造所の販売所へのコンバージョン計画です。
新たな事業を行う一歩目の場所へ生まれ変わる方法として、かつての校舎をそのままにするでもなく、まっさらにもしない。場所の記憶を継承し、ふと思い出が頭をよぎるような瞬間の場をデザインしました。
【こだわりポイント】
・「学校」というイメージを更新をしつつ、記憶は継承をする空間
・あえて部分的に塗装をかけずに、昔のままの「学校」がむき出しに垣間見える仕掛け
・「全く新しい空間」でもなく「そのまま」でもない空間とするために重要な塗装具合 (現場にて再三の調整を実施)
【物件概要】
主用途:工場(酒造所)
所在地:岩手県紫波郡紫波町
所在階:1階
構造:RC造
【プロジェクトメンバー】
意匠設計:NoMaDoS / 吉田航、乙坂譜美、千葉光
環境設計:NoMaDoS / 高橋良輔
施工:株式会社EIKOU